万座毛
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沖縄と群馬に存在する二つの「万座」の繋がりは?


沖縄県の万座毛、群馬県の万座温泉、海と山の違いはありますがどちらも県内屈指の人気観光地。二つの万座ってどんなとこ?関連性は?

 

 

沖縄の万座

沖縄県の「万座」は、沖縄県国頭郡恩納村恩納(くにがみぐん・おんなそん・おんな)にあります。

「万座」という集落があるわけではなく、恩納村にある「万座毛」のことを指します。

 

沖縄の万座毛がある恩納村(おんなそん)ってどんなとこ?

恩納村(おんなそん)は、沖縄本島の中心に位置する村で、県庁所在地の那覇市から車で約40㎞、1時間20分ほどかかります。
人口は約11,000人で、南北に27.5㎞の細長い地形をしており、東の山側は米軍の演習場、西の海側は海浜リゾートに多くを占められており、その隙間の国道58号線沿いに集落が続いている独特の地形です。

多くの大型海浜リゾートホテルや、ゴルフ場、「琉球村」などのテーマパークも揃った全国有数の海浜リゾート地です。

 

万座毛って?

万座毛は沖縄県恩納村の中心部にある景勝地です。海岸の絶壁に象の鼻の形をした岩と岸壁の上の芝生広場が特徴で、沖縄海岸国定公園に指定されています。

近くには、ANAインターコンチネンタル万座ビーチリゾートや、琉球泡盛「萬座(まんざ)」の恩納酒造所もあります。

 

「万座毛」の由来

18世紀に、琉球第2尚氏王朝第13代国王の尚敬王(しょうけいおう)が、巡業で恩納村を訪れた際に、この地に立ち寄り景色を見て「万人が座するにたる毛(野原)」と絶賛したことからと言わています。沖縄では、広っぱの事を毛(もう)と言っていたようです。

 

群馬の万座

群馬県の「万座」は、群馬県吾妻郡嬬恋村干俣(あがつまぐん・つまごいむら・ほしまた)にあります。

「万座」という集落があるわけではなく、妻豪村にある「万座温泉」のことを指します。

 

群馬の万座温泉がある嬬恋村(つまごいむら)ってどんなとこ?

嬬恋村(つまごいむら)は、群馬県の西端に位置する村で、県庁所在地の前橋市から車で約75㎞、1時間40分ほどかかります。
人口約9,500人でキャベツなどの高原野菜の栽培が盛んな農村です。

数多くの温泉地やスキー場、ゴルフ場なども多い山岳リゾート地となっています。

 

万座温泉って?

泉質は酸性硫黄泉、海抜1,800mにあり、超濃厚の硫黄を含有した温泉が1日540万リットルも豊富に沸き出ています。
健康に美容に多くの湯治客の訪れる名湯中の名湯として知られています。

近くには万座温泉スキー場やゴルフ場などもあります。

 

万座温泉の歴史

開湯時は時期は未定ですが付近では弥生式土器が見つかっている事から、古くから人は住んでいたようです。戦国時代には武士が湯治に訪れ、江戸時代にはすでに湯治場として開けていたようです。大きく開発されたのは戦後になって西武グループのリゾート開発によるものです。

 

まだあった!もう一つの「万座」

秋田県鹿角市の「万座環状列石(大湯環状列石万座遺跡)」

今回、二つの万座を調べていくうちに、偶然、もう一つの「万座」を見つけてしまいました。

秋田県の青森県との境界近くにある十和田湖。近くに縄文時代のストーンサークルが2つ見つかり、うち一つを「万座環状列石」と名付けられているらしいのです。

やはり万座毛の由来と同様、「万座」には広い場所のような意味があるのでしょうね。

 

沖縄と群馬、二つの万座の接点

万座毛と万座温泉の関係性

沖縄県恩納村の「万座毛」と群馬県嬬恋村の「万座温泉」には、その成り立ちも異なり、共通点も見つからなかったので、特に関りは無いのでしょう。

しかし一方は沖縄の海浜リゾート地、もう一方は群馬の温泉リゾート地、どちらもその地域を代表する、多くの旅行者を集める魅力的な観光地です。

また琉球石灰岩が隆起した断崖の万座毛、地下のエネルギーが噴出した万座温泉。どちらも地球のエネルギーを感じるパワースポットです。

両村は姉妹都市ではないようですが、せっかくお互い同名の自慢のリゾートを抱えているのですから、両村で協力し合ってそれぞれの「万座」から情報を発信しあっていけたら面白いのではないでしょうか。