沖縄のエスカレーター、立ち位置は左?右?
東京と大阪で異なるエスカレーターの立ち位置、近年は安全のため立ち止まって乗る事が推奨されているようです。
しかし電車の発車が迫っている時は、悠長に立ち止まるわけにもいかず駆け上がって行く習慣はまだ抜けきれません。
そんなエスカレーターの立ち位置、沖縄はどのようになっているのでしょうか。しらずに利用するとトラブルのもと。
今回は沖縄の駅と商業施設で、エスカレーターの立ち入りを検証してみました。
では、まず先に東京と大阪のエスカレーターの立ち位置ルールを見てみましょう。
エスカレーターの立ち位置にもその土地のルールがあるなんて、面白いですね。
大阪のエスカレーターは「左歩き・右立ち」
大阪では、左側に立って、急ぐ人のために右側を空けるルールが定着しています。
その起源には諸説ありますので、いくつかをご紹介します。
- 大阪万博の際に外国人が右側に立ち止まって、左側を歩いていたので定着した。
- 阪急電鉄が最初に「歩く方のために右側をお空け下さい」と呼びかけた。
- 右利きが主流なので、右側をつかみやすいように。
東京のエスカレーターは「右歩き・左立ち」
大阪とは逆に、東京では右側に立って、急ぐ人のために左側を空けるルールです。
またこれにも諸説ありますのでまとめておきます。
- 鉄道や道路の左側通行に準じた。
- 武士の街なので左腰に差した刀を守るため。
- 大阪のルールに従いたくなかった。
どちらの地域も左空け、右空けの根拠は諸説あって、今ではどれが真実なのが分かってないようです。
沖縄のエスカレーターは?右?左?
では、沖縄のエスカレーターの立ち位置はどのようになっているのでしょうか?
沖縄の駅と商業施設で調査開始です。
沖縄の駅は?
沖縄の鉄道は今のところ、ゆいレール(沖縄都市モノレール)のみです。
現在あるゆいレール15の駅の構造や規模は大体一緒ですので、「県庁前駅」を調査します。
旭橋駅と並んで乗降客数の多い県庁前駅ですが、エスカレーターは一列エスカレーターです。
もちろん調査中にほとんどの人は立ち止まっていて、たまに発車時刻を気にする人が駆け上がっているのを見かけましたが、立ち止まってる人が譲る気配すらありませんでした。
時間を気にしないウチナーンチュらしいですね。
沖縄の商業施設は?
それでは商業施設は、どうでしょう。調査に向かったのは沖縄県内最大の商業施設「イオンモール沖縄ライカム」
当たり前ですが、ショッピングセンターやデパートは急ぐところではありませんよね。
館内のほとんどのエスカレーターを見ましたが、全てのエスカレーターで列を作らず思い思いの立ち位置に立ち止まっています。
東京や大阪から訪れた観光客や外国からのインバウンド客も多いのでしょうが、み~んな好きな位置に立ち止まっています。
結論
沖縄の駅には、2列エスカレーターはありません。1列エスカレーターしかありませんので、検証できません。
商業施設では、ノンビリと思い思いに好きな個所に立っています。急ぎ足で昇ったり、下りていく人はあまり見かけません。
「調査にならず」です。
エスカレーターでは、歩いてはいけません。
近年では、そもそも歩くための設計基準は満たしておらず危険だとして、鉄道会社やエスカレーターの設置業者が呼びかけています。
実際に急いで歩くことによって、ステップへの巻き込み事故や転倒も起きて、社会問題化してきています。
また、片手が不自由な障害を持つ方にとっては、右か左か決めつけられることの方が苦痛であり危険な事ですよね。
しかし鉄道会社などがエスカレーターでの歩行をやめるよう呼び掛けても、後ろから急かされたり恫喝されたりして思うようにいかないようです。
そう考えると、沖縄のノンビリだらだら両側立ちは時代の先端を行っているといえそうですね。
エスカレーターを歩く事は、大変危険です。時間にゆとりを持って高齢者や体の不自由な方にも優しい社会・行動を心がけましょう。