フォーシーズンズ沖縄 開発予定地
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フォーシーズンズリゾート沖縄4年後開業!東京ドーム何個分?カジノ併設?


フォーシーズンズブランドのリゾート開発がいよいよ沖縄の恩納村で始動します。開業時期はいつ?

米軍施設の返還跡地に計画された最高峰ホテルの敷地面積と施設の詳細をまとめました。

囁かれたカジノ併設の実現性は?過去の報道記事もあわせて検証します。

 

 

フォーシーズンズ沖縄が恩納村に誕生!

東京と京都にラグジュアリーな最高級ホテルを有するフォーシーズンズ・ホテル。

沖縄の恩納村でも数年前から開発計画が進められていましたが、先日、開発元のベルジャヤ・グループによる開発計画が発表されました。

 

フォーシーズンズリゾートアンドプライベートレジデンス沖縄

2019年2月21日:沖縄タイムスの記事から引用

総開発費443億円 恩納村にリゾートホテル計画

マレーシアでリゾートホテル運営や不動産開発などを展開する大手複合企業「ベルジャヤ・グループ」と世界的な高級ホテルブランドの「フォーシーズンズホテルズアンドリゾーツ」は18日、恩納村の恩納通信所跡地に280室のリゾートホテル「フォーシーズンズリゾートアンドプライベートレジデンス沖縄」の開発計画を発表した。完成まではおよそ4年を見込んでいる。

同ホテルの総面積は40ヘクタール以上で、客室はホテルタイプ120室、レジデンスタイプ120室、ヴィラタイプ40棟を建設する予定だ。24時間営業のレストランや、ラウンジ、レクリエーション施設、公共グラウンドなどを併設する。総開発費は4億ドル(約443億円)を想定している。

ベルジャヤ・コーポレーションのタン・スリ・ダト・セリ・ヴィンセント・タン会長は「沖縄本島の中心という戦略的な立地にフォーシーズンズのブランド力と運営が加わることで、沖縄で最高峰のホテルになると確信している」とコメントした。

開発費443億円とは、かなり大規模な開発ですね。また米軍施設「恩納通信所」跡地の広大な40ヘクタールの開発面積になります。

そもそもフォーシーズンズ・ホテルとは?恩納通信所とは?

 

フォーシーズンズって何?

wikipediaから

フォーシーズンズ・ホテルズ&リゾーツ(Four Seasons Hotels and Resorts)は、世界各国に展開している国際的なホテルチェーン。会社名はフォーシーズンズ・ホテルズ(Four Seasons Hotels, Inc.)

現在の本部のあるカナダのトロントを皮切りに、南北アメリカ大陸やヨーロッパ、アジア、オセアニア、中東、アフリカまで全世界を網羅するホテルチェーンなんですね。

しかし、北米以外の進出のきっかけになったのは、なんと東京の「ホテル椿山荘東京」。現在は椿山荘との提携を解消し現在国内で営業中の「フォーシーズンズホテル」は、その後に開業した以下の2つ

  • フォーシーズンズホテル丸の内東京(2002年開業)
  • フォーシーズンズホテル京都(2016年開業)

今回、沖縄の「フォーシーズンズリゾートアンドプライベートレジデンス沖縄」が開業すれば国内3店舗目となります。

 

恩納通信所跡地って?

『最新版 沖縄コンパクト事典』2003年3月・琉球新報社発行より

恩納通信所 (おんなつうしんじょ)

恩納村字恩納にある米海兵隊管理の通信施設。総面積63ヘクタール。兵舎などの建物、工作物があったが、遊休化し1996年に返還された。しかし、施設内の浄化槽汚泥からPCBや水銀などが検出され、基地内汚染問題がクローズアップされた。

30年ほど前までは米海兵隊が使用していましたが、10年くらい有休化し、20数年前に変換された軍用地です。

近くには景勝地の万座毛やウドゥイガマ、ダイビングスポットとしても有名なアポガマ、恩納ポイントがあります。

返還後はゴルフ場や宅地、リゾート施設など、いくつかの跡地利用が考えられたようですが、地権者の多さや沖縄海岸国定公園内の土地であるために環境面での条件が厳しく、また米軍の残した汚染物質の除去にも時間がかかり、なかなか開発計画が進まなかったようです。

今回、県やベルジャヤ・グループなどの大規模な環境調査や事業への配慮がなされ開発許可に至ったようです。

恩納通信所跡地

恩納通信所跡地

沖縄本島の南北ほぼ中央の恩納村恩納に位置しています。那覇空港にも美ら海水族館にもどちらからでもアクセス良好です。

 

過去の報道・記事から

今回、ベルジャヤ・グループによって「フォーシーズンズリゾートアンドプライベートレジデンス沖縄」が発表されましたが、この計画自体が数年前から、地元・恩納村での住民説明会が開催され、海外や国内での報道機関によって記事が掲載されていました。

これまでの説明会や報道記事から一部を引用して検証します。

 

2014年11月11日:沖縄タイムスの記事から引用

恩納通信所跡にカジノ構想 米メディア報道

マレーシアでリゾートホテル運営や不動産開発などを展開する大手複合企業「ベルジャヤ・グループ」が日本でカジノが合法化された場合、同社が県内で保有する恩納村の恩納通信所跡地にカジノリゾートを建設する計画を描いていることが分かった。

米ブルーバーグ通信が10月30日に同社の創設者のビンセント・タン氏のインタビュー記事を配信。タン氏が「ベルジャヤは沖縄県に100エーカー(約41ヘクタール)の土地を所有しており、日本政府がカジノ関連法を整備後にその土地をカジノリゾートとして使用できる」と述べたと報じている。

4年以上前の記事では、アメリカのブルームバーグ通信のインタビューにベルジャヤ・グループのオーナーはこのホテルをカジノを併設したリゾートして計画していると回答しています。

ラスベガスのようなエンターテイメント型のカジノ・リゾートなら海外の富裕層も呼び込めそうです。

 

2011年の住民説明会の資料から

平成25年の住民説明会で使用された資料から、「フォーシーズンズリゾートアンドプライベートレジデンス沖縄」開発の施設規模と事業目的を引用します。

 

平成25年度第10回環境影響評価審査会資料から

事業目的

恩納通信所跡地は、平成7年沖縄県における駐留軍用地の返還に伴う特別措置に関する法律が初めて適用され、63.1haが返還されたが、返還直後に発生した米軍施設のPCBほか有害物質等の土壌汚染により跡地利用が長期間にわたり止まっている。

平成21年3月、恩納通信所返還跡地利用地主会は、ベルジャヤ・ランドとまちづくりに関する包括的な開発事業の契約を交わす方針を決め、恩納村長立会いのもとに基本合意書に調印した。

本事業は、地主会から48.9haの土地を借り、ホテルや商業施設、ホテル従業員を育成する人材育成施設、観光農園などを開発し、リゾートホテルを中核としたまちづくりを目的としている。

ホテルに商業施設、ホテル従業員を育成する人材育成施設に観光農園まで整備する計画です。人材育成施設とは観光専門学校のようなイメージでしょうか。

 

施設規模・建築概要

敷地内北西側(1-1工区・施工面積11万2,000㎡)に計画しているリゾートホテル(ホテル1棟・RC造10階建て・209室・床面積5万3,111㎡、ホテルヴィラ20棟・20室・RC造平屋建て・床面積3,199㎡、スパヴィラ13棟・RC造2階建て・床面積2,481㎡、チャペル1棟・RC造平屋建て・床面積101㎡)

その他施設の概要は、レジデンスヴィラ60棟(分譲・RC造1~2階建て・床面積1万6,616㎡)、レジデンスタウンハウス20棟(分譲・RC造3階建て・床面積9,679㎡)、タワーレジデンス9棟(分譲・RC造13階建て・床面積23万2,691㎡)、店舗レジデンス50棟(分譲・RC造3階建て・床面積1万3,850㎡)、ツーリスト施設4棟(RC造1~3階建て・床面積1万4,234㎡)、コマーシャル施設3棟(分譲・RC造13階建て・14万3,450㎡)など。

資料には、平面図も添付されていましたので掲載します。

フォーシーズンズリゾート沖縄 施設概要図

ものすごく広い空間を贅沢に使っていますね。施設間の移動はカートなどを利用するのでしょうね。

 

敷地内の利用計画の詳細図です。ホテルゾーン、レジデンスゾーン、ツーリスト施設ゾーン、コマーシャル施設ゾーンなど区画分けされています。

フォーシーズンズリゾート沖縄 土地利用計画図

 

開発施設近くの国道58号線から見た施設の完成イメージです。万座毛や国定公園内の施設ですので高さは10階建て程度に抑えられて、森に溶け込むように配置計画されています。

フォーシーズンズリゾート沖縄イメージ

 

 

規模縮小?それとも?カジノは?

4年前の報道や説明会と、冒頭に記載した先日の報道を比較してみると、少し規模が縮小されたのかなという印象を受けました。

4年前の計画や報道にあった「人材育成施設に観光農園、カジノ」は今回の報道には見当たりません。

代わりに「24時間営業のレストランや、ラウンジ、レクリエーション施設、公共グラウンド」が追加されています。

公共グラウンド?ってなんでしょうか。計画の変更があったのでしょうか。

 

カジノ計画は消えたのか

ところでカジノの計画はどうなったのでしょうか。

まあ、現在の沖縄県はカジノ否定の動きで進んでいるようですので、現状ではカジノ推進は難しいのでしょうね。

しかしカジノ法案(統合型リゾート(IR)整備推進法案)が可決された今がカジノに乗っかるチャンスだとも思うのですが。

入場制限などをしてエンターテイメント性を高める制度を整えれば、パチンコなどよりも健全な娯楽だと思うのですが、何か他にもデメリットがあるのでしょうか。パチンコ・競艇・競馬が合法なのにカジノが非合法なのはなぜでしょう。

もしかして公共グラウンドなんて訳の分からない空間が、今後カジノが推進されたときに施設用地として活用するための保留用地なのかなと勘繰ったりしてしまいます。今後の追加発表に注視しましょう。

 

フォーシーズンズ沖縄の開発面積は東京ドーム8.7個分

さて「フォーシーズンズ・リゾート・アンド・プライベート・レジデンス沖縄」開発面積の、100エーカー(約41ヘクタール)とはどのくらいの面積でしょうか。

よく分かりやすく、東京ドーム〇個分と言った表現がありますが、本稿でも当てはめてみましょう。

まず東京ドームの建築面積は、46,755m これをヘクタールに直すと約4.6755ha

フォーシーズンズ沖縄は41ヘクタールですから、約8.77個分という事になります。

東京ドーム8~9個分ですよ!

しかし、東京ドームちらっと近くを通っただけで、行った事も、周りをぐるっと回ったことも無いのでどんだけ広いのか分かりません。

とにかくスゴい広いのでしょう。

 

開業は4年後?

さて「フォーシーズンズ・リゾート・アンド・プライベート・レジデンス沖縄」の開業時期はいったいいつ?

今回の2019年2月の発表では、4年後との事ですから2023年頃でしょうか。

しかし確か今から4年前にも、開業は4年後と発表していたような?

国定公園内ですので、環境面でのクリアなど課題が多いのでしょうね。

米軍の軍用地の遊休化から既に30年(返還から20年)が過ぎて、跡地利用の難しさも見てきました。

これだけの恩納村の一等地の空き地を遊ばせているなんて勿体ないですので、これからの沖縄に有意義になる施設として早めに活用される事を願いたいと思います。